読書メモ:BRAIN 一流の頭脳
結論
一流の頭脳を作るには、最大心拍数(220 - 年齢)の70-75% の強度の有酸素運動(軽いランニング)を最低20分(可能なら30分)、週に3回以上やるべし。 これを半年続ければ、以下のような効果が得られる。
ストレスや不安を感じにくい脳になる
太りにくい脳になる
集中力が上がりやすい脳になる
記憶力の高い脳になる
- 理由1: BDNFが海馬(記憶中枢)の成長を促すため。
- BDNFは主に大脳皮質(脳の外層部)や海馬で構成されるタンパク質。
- 脳細胞の保護
- 初期段階にある細胞の生存や成長を促進
- 脳の細胞間のつながりを強化し、学習や記憶の力を高める
- 細胞の老化を遅らせる
- 脳みそは脳細胞の死滅により、25歳をピークに毎年0.5-1%ずつ縮む。
- 長年、この脳の加齢を止める or 逆転させるのは不可能と思われてきた。
- しかし、BDNFによって脳の各部位(特に海馬)が年間2%ほど脳細胞が生まれ変わることが判明した。
- BDNFは主に大脳皮質(脳の外層部)や海馬で構成されるタンパク質。
- 理由1: BDNFが海馬(記憶中枢)の成長を促すため。
運動後の数時間、創造性が高い脳になる
認知症の発症率を40%以上低下させられる。
へぇ! と思ったこと
立って仕事をすると脳が効率よく働く。
- 座っているときに比べて消費カロリーが2倍
- 立ち机を使うと、集中力やワーキングメモリ、認知制御の能力が増す。
脳は基本的に、移動する生物だけにある!
- 植物は移動しないため脳は無い。
- この世に初めて脳細胞が出現したのおよそ6億年前で、主に原始的な生物の動きを制御するためだったと考えられている。
- つまり地球上に初めて現れた脳細胞の最も大切な仕事は、その生物を移動させることだった。
- 栄養分を取り入れるためにその生物をほうぼうに移動させていた。
- 人類も同じ。
- もっとも大切な脳の仕事は動きの制御だったと考えられ、今の時代もそれは変わっていない。
- 身体の動きと脳への影響は密接に関連している。
- 脳なくして身体は動かせない。そして身体を動かさなければ、そのためにできている脳も機能できない。
動物の脳の容積と、その動物が有する持久力(遠くまで走ることができるか)は相関関係がある
- 人間の祖先も、最もよく活動したものが食料を豊富に調達して絶滅から逃れ、遺伝子を残すことができた。
- 活発に動くとBDNFが大量に生成され、脳が大きくなる。
- こうして脳は身体活動によって進化し、発達してきた。
- 身体を活発に動かすことは、我々が知性を手に入れた大きな要因だろう。
祖先の「生存の可能性を増やした行為」と同じことをすれば、脳はそれを繰り返させようと快感を与えてくれる。
- 我々がランニングやウォーキングをすると、脳は「食べ物や新しい住処を探していたのだ」と解釈し、報酬として多幸感を与えてくれる。
- 座りがちでいると調子が悪くなる「お仕置き」をされる。1日中座ってばかりいれば獲物が捕まえられず、新しい住処も見つからない。
前提知識
扁桃体(へんとうたい)
海馬
-
- 理性、知能などを司る部位。
- 海馬とともに、扁桃体に対するブレーキの役割を果たす
側坐核(そくざかく)
- 快感・報酬を求める行動や意欲の向上に重要な役割を果たす。
- デーモンプロセスのように常に動いている。
- その人が行なっている行動を続ける価値があるかどうかを判断し、その情報を他の領域に伝えている。
視床(ししょう)
BDNF(Brain-derived neurotrophic factor: 脳由来神経栄養因子)
- 脳内最強のタンパク質。一言でいうと脳の肥料。
- 以下のような役割を果たす。
- 脳細胞が他の物質によって傷ついたり死んだりしないように保護する
- 新たに生まれた細胞を助け、初期段階にある細胞の生存や成長を促す
- 脳の細胞間のつながりを強化し、学習や記憶の力を高めている
- 脳の可塑性を促し、細胞の老化を遅らせる
感想
- 運動します。